概要 : 医療班では生体材料に薄膜をコーティングしています。生体材料には生体に悪影響を及ぼさない特性、手術が容易な扱いやすさなどが必要ですが、既存の製品はそれらの条件を満たしていないのが現状です。薄膜のコーティングは、こうした問題を解決する一つの手段です。私たちは、医療現場のニーズに応えるため、生体適合性を持つDLCを生体材料に被覆し、血液適合性評価や細胞培養実験、耐久性試験などを行っています。
課題 : 私たちが特に重視している点は生体適合性です。生体適合性が悪いと、炎症反応により命が脅かされてしまいます。また、部位によって異なる体内環境に適した機械的特性も重要です。これは、薄膜の摩耗や剥離を起因とした機能不全を防ぐためです。私たちは、医師の先生方との連携により、早期の医療機器開発を目標に取り組んでいます。
今年のテーマ (一例) :
・フッ素を添加した水素フリー非晶質炭素薄膜の血液適合性と耐摩耗性の評価
・Si含有中間層がフッ素添加非晶質炭素薄膜の変形追従性に与える影響
・透過型電子顕微鏡を用いた高分子基板上血小板の超微構造観察
1. 医療班は,医療現場で活躍されている医師の先生方と共同で研究しています。医師の先生方を交えたミーティングを毎週行っており、工学の知識だけでなく、医療に関する知識も身につけることができます。
2. 手術見学の機会があり、医療現場を肌で感じながら研究開発を行うことができます。
3. ポリマー材料を扱う堀田研究室とも共同で研究しており、高機能な複合材料の開発に取り組めます。
4. 学生間でのディスカッションも頻繁に行っており、先輩方から気軽にアドバイスを受けられます。
最先端医療に関する研究に興味がある方,是非一度医療班に足を運んでみてください!!
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